前回はティーチングキャラバンについて取り上げ、まずティーチングキャラバンから見えた課題をまとめました。

1 未経験者 ⇒ ティーチングキャラバン までの道のりはよくても、その後に公的な場で遊ぼうと思うとグッとハードルが上がる点
2 初心者が加入しやすいコミュニティ、又はイベントの存在が必要な点

この2点です。
今回は、課題に対する解決策について書きたいと思います。
こうやって書くと難しく見えますね……上手い言い回しがあればいいんですけど、別に複雑なことではないです。(だからといって簡単なことではないのですが……)

まず、1の問題点。ティーチングキャラバンに参加したプレイヤーの次に遊ぶ場の敷居が高い点。この点の解決策はプレイヤーを強くするか、遊ぶ場の敷居を低くするかのどちらかになります。

1 ティーチングキャラバンで配るデッキのパワーを上げ、FNMぐらいなら参加できるようにする
2 大会の制限を強くし(例:スタンのコモン限定構築)、カードパワーが低いデッキでも参加できる大会を開催する
3 デッキの必要のないイベント(例:シールド・ドラフト・マジックリーグ、デッキ貸出の各フォーマット大会)を開催する。

前回のドラクエの例えを使うなら、王様からもらえる装備を「木の棒」から「銅の剣」に変えるか、エンカウントする敵のレベルを「バラモス」から「スライム」ほどに弱くするか。
つまり、装備を整えるか、相応の敵と出会えるようにするかの二択。
自分を強くするか、相手を弱くするかのどちらかになります。

しかし、なんというか、そんなことが必要なの? と思う方がいるかもしれません。
(私は書いていて、わざわざそんなことをしないとMTGって始められないのだろうかと改めて疑問に感じました)

弱いなら弱いなりに格上と闘うことは勉強になる、デッキが弱い最初は仕方ない、かもしれません。
ただ、やっぱり。そう思いつつもマジックが続けられる人は、マジックに対して意識が高い人だけで、そうでない人は止めてしまいそうに思えます。

MTGはどんなデッキを使っていようが、相手のデッキとのデッキのパワーさえ変わらないならば、戦うことができます。プレイヤーの経験知が少ない分、あくまでも戦えるだけで勝てるかどうかは別ですが、少なくとも同じ土俵に立てます。この「勝てるかも知れない」。これはとても重要なことです。
どうあがいても勝てないと思うような勝負は、既に勝負の「勝」が抜けた、とても虚しい只の負けになってしまいます。

上手い例えではないですが、ボクシングのヘビー級とライト級が戦うような、勝負が始まる前から明らかにパワーが違っているような勝負といったところでしょうか。

考えてみれば、大抵のボードゲームは相手と平等な状態でスタートしますが、カードゲームにおいては違いますね。その違いが面白いのですが、相性の差という枠を超えてカード自体のパワーの差が出ている場合は面白くもなんともないゲームになります。

シールド戦で、貧弱で弱いデッキしか作れない自分と超充実しているプールを相手とするような状況、というと少しは似ているでしょうか。伯仲した戦いなら楽しいですが、10回やって10回負けるような勝負を楽しいと思うプレイヤーはいませんよね。

自分の工夫次第で負けを勝ちに出来る。こう感じた瞬間こそ楽しく、また上達したいと思える時だと思います。その為には同じ土俵に立たなくてはいけません。

そうやって考えると、やはり対戦相手とのデッキのパワーを同じくらいにする、という前提は必要になりますね。

脱線してしまいました。
それで、1.2.3の対応策ですが、一つずつ見てみたいと思います。

1の案ですが、単純に配るデッキのパワーを上げるというもの。

これが一番スムーズです。最初は簡単な単純なデッキで教え、最終的にスタンダードで戦えるぐらいのデッキを渡すのです。そうすれば、店舗に行ってFNMでもフリープレイでも、公式のフォーマットということで対戦相手には事欠かないでしょうし、後はこちらから手間をかける必要なくマジックの活動を続けることが期待できます。

ただ、そんなことはできません。当たり前ですよね、ティーチングキャラバン側のコストがかかりすぎるからです。
これはティーチングキャラバンという公的な催し物である以上、コストの問題はついてまわるでしょうし仕方ありません。

ですが、私的な関係においてこれが可能ならば、他の選択肢よりもこれが一番いいかと思います。
デッキを用意するだけ、という手軽で、公式に準じたフォーマットでの勝負が出来る、と一番自然な状態でマジックが遊べます。
デッキをあげるまでいかなくとも、高いカードを貸す・デッキを一時的に貸す、ぐらいならば出来ないことは無いと思います。

他にも、安いデッキを紹介する、が挙げられるでしょうか。
でもこれも良い案とは言えません。なぜならば、その時その時の状況でデッキを考えて行かなけれればいけないからです。
私も大学生の時は色々と考えていましたが、今ではそうもいきません。
貧乏デッキが主流とまで言えなくても、ちょっとそういうデッキ構築の考え方もある、という認知が増えていけばいいんですけれどねぇ。。。。
貧乏プレイヤー……もっと増えていいのよ?(チラッ

あと問題としては、やはりコミュニティというか、人と人との関係ですね。
お互いに楽しみ合うことが出来るマジックの繋がりが万事解決な気がします。
これが出来ればいいという結論でしょうか。このマジックと人間関係についてもまた掘り下げてみたいですが、今回の考えるところではないので、また次の機会まで覚えておきたいです。

色々と脱線してしまいましたが、周りの環境に合わせたデッキやカードを提示すること、これが1つめの解決策です。
(ちょっと長くなってしまったので、次回に続きます)

コメント

レベラー
2015年9月12日16:04

 先輩プレイヤーが、初心者の方に、現在のスタン環境で使えるデッキを貸す。
 そして、初心者の方に、「好きなカード(や戦術や、デッキタイプ)」をもってもらうのが大切なのではないか、とふと思いました。

 スタンのデッキを組むには、最終的にある程度の出費が必要。
 その出費を高いと思うか安いと思うかは、好きなカード(や戦術やデッキタイプ)があるかどうか、で決まると思います。
 使いたいデッキを組むためなら、初心者の方でも、ある程度の出費でも高いとは思わないような気がします(まあ、値段とデッキタイプにもよりますが……。)。

そんちょう
2015年9月12日21:54

貧乏プレイヤーはここにいるぞーw

そんちょう
2015年9月12日22:07

まじめなやつも書いておこう。

レベラーさんも言っているように好きなカードを持ってもらうのはいいですね。

好きな色でもいいんですが、これはこういう色だよというのにこだわりすぎても良くないかもしれません。

漠然と赤で焼きたい、緑のデカブツで殴りたい、とかでも勿論良いです。

私は最初白緑のデッキを組んでもらいましたが、今思えば戦闘を楽しめるようにあの色にしたのかなとも思います。
いきなり手札破壊や打ち消しなどは高度ですから(中1の私にとっては)、まずは醍醐味である(?)戦闘を覚えさせる意味もあったかも。


今では戦闘をしないデッキやコンボデッキが大好きなプレイヤーになりましたw

実際に(電波)デッキを作るときは「このカードが使いたい」から始まりますからね。
その方が目的もしっかりしていて作りやすい。

例:シヴ山のドラゴンがかっこいいので使いたい。

どうやって場に出すか→重いのでマナ加速しよう→一時加速の煮えたぎる歌?
ダイヤモンド系などのマナファクト?

場に出す前にやられないように序盤を耐えよう→紅蓮地獄?壁クリーチャー?

出してからすぐ殴りたい→速攻付与カードは何があるかな?

などなど、戦うよりもデッキを作るのが好きな私の思考ですが、ご参考までに。

フゥ
2015年9月13日7:32

>>レベラーさん

初心者に好きなデッキのタイプをもってもらう、とても大切な事ですね。
マジックを好きになる、とほぼ同じことだと思います。
マジックをプレイするための前提条件が高すぎてはいけない、ということを今取り上げていますが、それ以上に新規参入者にとって魅力的かどうか、この点は前提以上にとても大切ですね。

これは大事だと思っていたものの、あまり考えていない視点でした。また取り上げて考えてみたいと思います。ありがとうございました!


>>そんちょうさん
いつもコメントありがとうございます。そんちょうさんは、ある種変わった(失礼ですが)マジックプレイヤーですよね。私もどちらかというとマイノリティ側ですがw

好きなデッキのタイプや戦術をもつことは大切ですよね。
使っていたデッキを好きになることは多いです。私だったら全体除去とかドローとかインスタント系でしょうか。
逆に初めてのFNMで白単を使って蹂躙された記憶があるからか、今でも白単はどこか抵抗があります。

コンボデッキが好きになったのも、何か理由があるのだろうと思います。好きなタイプが出来る、そんな所まで初心者の方を連れていければいいですね。

そんちょう
2015年9月13日23:03

奇人変人褒め言葉。みずがめABそんちょうですw

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